一覧表及び説明文で使用している用語について

車号 製造 冷房 特保 汚物
処理
盛岡色へ
変更
火災対策 1987
配置
異動履歴 廃車 備考
施工 更新
276 1963新 1972MO 1987.3KY 1991.5新 13 × 盛モカ 盛モカ→盛ハヘ→秋ヒロ→秋アキ 2000/4/3  

車号
車両番号を各形式ごとに番号順に記載しています。なお、キハ28については製造時の車号を基準としています。
(例 キハ28 2010→キハ28 10)

製造
(製造年−メーカー略号)で記載しています。
メーカー略号は以下の通りです。
新…新潟鐵工所/富…富士重工業/帝…帝国車輌/東…東急車輌/日…日本車輌製造

冷房
冷房改造車については(改造年−施工工場略号)で記載していますが、確認ができなかったものは「不明」としています。
非冷房車は「×」としています。
施工工場略号は以下の通りです。
TZ…土崎工場(→秋田総合車両センター:AT)/MO…盛岡工場(1985.12廃止)/KY…郡山工場(→郡山総合車両センター)
NT…新津車輌管理所(→新津車両所→新津車両製作所)/OM…大宮工場
NN…長野工場(→長野総合車両所→長野総合車両センター)/TS…高砂工場(1985.12廃止)

特保
国鉄時代末期から行われていた特別保全工事を指し、施工車を「○」としています。
盛岡工場でこの改造を施工された車両は、一部を除いて車内化粧板が新幹線200系と同じオレンジ系のものに交換されていました。盛岡工場は1985年12月に廃止されましたが、盛岡工場タイプの施工を郡山工場が引継ぎ、1988年まで施工を行っていました。このため、検査施工工場を郡山に移管した盛岡・一ノ関の所属車には引き続き同様の施工車が登場していますが、八戸は土崎工場に移管されており、転属車を除いてこの種の改造車は1両しか存在しませんでした。なお、盛岡工場は小牛田・郡山所属の気動車の検査施工工場になっていたのでこの2区所にも同様の改造車が存在しました。(現在は全車廃車)

汚物処理
汚物処理装置が設置された車輌は「○」としています。
なお、1988年3月時点での設置有無を基準としており、その後の改造で設置された車輌(キハ52)や改造により撤去された車輌(キハ28 2047やキハ58 1527)も存在します。
また、運輸省(当時)の指導により2001年4月からは汚物処理装置を装備しない車輌でのトイレの使用が禁止となっており、盛岡支社のキハ58やキハ52では編成中に必ず汚物処理装置が装備された車輌を連結して運用しています。このためキハ52でも108〜110・126・154をのぞいて汚物処理装置が設置されました。

盛岡色へ変更
(実施年月−実施工場略号)で記載していますが、実施年月は最初に塗り替えられたときを示します。塗装変更後に転属となったキハ58 739やキハ52 108〜110などについての再転入後の塗装変更は記載を省略しています
塗装変更は1987年の国鉄→JR移行時のイメージアップの一環として行われたもので、旧鉄道管理局単位での実施は気動車では初めての例となりました。基本的には定期入場に合わせて行われましたが、キハ58基本番台の一部や急行「陸中」の冷房車では臨時入場で塗り替えられた車両も存在します。また、1988年度には盛岡客車区で塗装変更を行った車両もありました。(一覧表では「モカ」と記載)キハ52・40・48・23・45・22では塗り替えまでの間、首都圏色に白帯2本を入れた「暫定色」で運転されました。
盛岡・一ノ関所属車と八戸所属車では下表のように若干仕様が異なりました。検査担当工場の違い(盛岡・一ノ関:郡山/八戸:土崎)によるものですが、1990年に盛岡所属車の検修が土崎工場に移管されて以降は八戸所属のキハ40を含めて盛岡・一ノ関の仕様に統一されました。

  盛岡・一ノ関 八戸
配置区・定員表記 黒文字 白文字
車両番号・妻面の表記 黒文字 赤文字
暫定色の白帯 塗装 粘着テープ

火災対策改造
1988年に発生した「アルカディア」火災事故を受け、1989〜1991年度にかけて行われた新型直噴エンジンへの換装改造をさします。新型エンジンは火災事故の前の1987年に盛岡のキハ58による現車試験を開始していましたが、換装においては試験時と同じ新潟鐵工所(DMF13HZ)・小松製作所(DMF11HZ)・カミンズ(DMF14HZ)のエンジンを使用しています。ただし、変速機の性能上、定格出力を330PS(243kw)/2,000rpmから250PS(184kw)/2,000rpmに落としています。
工場単位で使用しているエンジンが決まっていたようで土崎工場で定期検査を受ける盛岡客車区・八戸運輸区はDMF13HZ、郡山工場で定期検査を受ける一ノ関運輸区はDMF11HZに換装されましたが、1991年度は盛岡・八戸もDMF11HZへの換装となっています。改造は各工場名義で行われていますが、新潟鐵工所大山工場・富士重工業宇都宮工場でも改造が行われました。
施工…(改造年月−施工工場略号)で記載しています
型…エンジン型式を示します  11…DMF11HZ/13…DMF13HZ/14…DMF14HZ
更新…次項の車両更新改造について施工車を「○」で示します

車両更新改造
火災対策改造と並行して行われたもので、エンジン換装のほかに外板・内装の更新も行われたものです。貫通扉やドア窓部分がHゴム支持から押え金方式へと変更されたほか、キハ58・28の改造車では洗面所の撤去・車端部のロングシート化も行われました。盛岡支社所属車では塗装が「赤鬼」塗装となったのが特徴です。なお、「よねしろ」「月山」用リクライニングシート車もこの改造の一環として行われました。

1987配置・異動履歴
1987年4月1日時点での配置とそれ以降の異動の履歴を配置区電略記号で記載しています。なお、異動年月日については記載を割愛いたします。
配置区電略記号は以下の通りです。なお、本コンテンツに関係するキハ58・28・52の配置が無くなった後の変更も参考までに示します。
盛ハヘ:八戸運転所→八戸運輸区
盛モカ:盛岡客車区→盛モリ:盛岡運転所→盛岡車両センター
盛イチ:一ノ関運転区→一ノ関運輸区
秋ヒロ:弘前運転区→弘前運輸区(現在車両無配置)
秋アキ:南秋田運転所→秋田車両センター
秋カタ仙カタ:山形運転所(1988年に東北地域本社へと管轄変更)→山形電車区→山形車両センター
仙シウ:新庄運輸区(現在車両無配置)
仙ココ:小牛田運転区→小牛田運輸区
仙コリ:郡山運転所→郡山運輸区→仙ハト:磐越東線営業所→仙コリ:郡山総合車両センター
仙ワカ:会津若松運輸区(現在車両無配置)
新ニイ:新潟運転所→新潟運輸区(現在車両無配置)  ※現在の新潟車両センターも「新ニイ」の表記であるが別組織
新ニツ:新津運転区→新津運輸区
長ナノ:北長野運転所→長野総合車両所→長野総合車両センター
長コメ:中込運転区→中込運輸区→長コミ:小海線営業所

化粧板変更は特別保全工事施工車以外の一部の車両で行われ、ブラウン系モザイク模様の入ったものが使用されました。特に基本番台車両への施工例が多く見られました。

前面強化改造は踏切事故等発生時の運転者の保護を目的として、前面にステンレス鋼板を貼り付けた改造のことです。1993〜1994年に施工されましたが、郡山工場で施工した車両では正面窓下の手すり部分が突起になっていること、アンチクライマが付いていることが外観上の特徴です。その反面土崎工場での改造車は前面に大きな変化が見られないのが特徴です。なお、気動車では首都圏の113系などのようなステンレス鋼板を無塗装としたいわゆる「鉄仮面」は存在しませんでした。