キハ100・110系の登場から現在まで(その1)

1.はじめに
JR東日本が発足して初めての新製気動車であるキハ100・110系。1990年3月10日に行われたダイヤ改正で7両の量産先行車がデビューしてから20年が経過しました。
1999年までの間に合計247両が製造され、現在ではJR東日本の気動車で最大勢力となっているキハ100・110系についての登場から現在までを振り返ると共に、型式や製造年次による仕様の違いに着目してみました。

2.キハ100・110系の概要
1987年のJR発足時、JR東日本では776両の気動車を保有していました。そのうち547両はDMH17系エンジンを装備した車齢20〜25年の車両であったことや在籍車両のほぼすべてが非冷房車であったことから、老朽車の置き換えと地方線区のサービス改善を目的に登場したのがキハ100・110系です。
車体の軽量化とインタークーラー付き高出力直噴エンジン、効率の良い液体変速機の組み合わせにより、電車並みの性能を持つ気動車となりました。制御系統でPLC(プログラマブルロジックコントローラ)が採用され、ブレーキも電気指令式となったことから在来の車両との併結は不可能となりました。このため、同系列の導入においては導入対象線区の全面置き換えとなる例が多いです。
電車並みの性能を持つことで勾配線区を中心にスピードアップが行われたほか、冷房装備で利用者へのサービス改善も実現しました。

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