東北私鉄・第三セクターの気動車たち

小規模ながらも東北地方の私鉄でも気動車が使用されていたほか、1980年中盤以降の特定地方交通線の転換では第三セクター化された路線もあります。

今回の更新(2014.4.10)で追加した写真:三陸鉄道で写真10枚追加しました。

青森県
津軽鉄道
津軽半島の中央に位置する五所川原から中里までを走る鉄道で、改正鉄道敷設法別表の「青森県青森ヨリ三厩、小泊ヲ経テ五所川原ニ至ル鉄道」にも沿っていました。一昔前までキハ20系タイプの自社発注車キハ24000が在籍していましたが、現在ではNDCの津軽21型「走れメロス号」が主力となっています。
キハ24024
1992.3.26 津軽五所川原

オリジナルのキハ24000はキハ20を1枚上昇窓にしたような形態です。津軽21型の導入により全車廃車となりました。

キハ22028
(上)1992.6.27 津軽五所川原

(下)**レ 1999.2.11 深郷田〜津軽中里

キハ22028は元は弘前のキハ22 169で、秋田内陸縦貫鉄道への貸出でも使用されました。1998年にはTV番組の企画で独自の塗装に改められました。
津軽21-102
**レ 1999.2.11 深郷田〜津軽中里

開業66周年とキハ24000の老朽置換え用として登場したNDCで「走れメロス号」の愛称がついています。
南部縦貫鉄道
下北半島での砂鉄輸送を目的として設立され1962年に開業した鉄道です。開業時に用意された2両のレールバスが1997年の運行休止時まで使用されました。
キハ102
102レ
1992.5.4 七戸
キハ104(←国鉄キハ10 45)
1992.5.4 七戸

ラッシュ対策として国鉄から譲り受けたキハ10ですが、利用客減少により使用される機会はほとんどありませんでした。
弘南鉄道
弘前地区に2路線を運行する私鉄ですが、特定地方交通線の黒石線の転換に当たり、国鉄からキハ22型3両を譲り受けました。その後小坂精錬の旅客営業廃止による移籍車も使用されましたが1998年に廃止となりました。
キハ2210(←国鉄キハ22 128)
9レ
1988.8.10 川部

キハ2230(←国鉄キハ22 143)

1998.3.15 黒石線検修所(黒石駅構内)

1995年に小坂精錬で使用していたキハ2105・2107が転入してからは、キハ2230を残して廃車になりました。しかしながらキハ2230も予備車のため使用される機会はあまり多くありませんでした。1998年3月の廃止後は「弥生の里」へ譲渡され、派手な塗装に改められながらも健在です。
キハ2107
9レ
1997.11.14 前田屋敷〜黒石

小坂精錬から譲り受けたキハ2100型は2両在籍していました。一部の修正を除いて小坂時代の塗装のままで使用されました。
下北交通
特定地方交通線の大畑線の転換に当たり、下北半島にバス路線を展開していた下北バスが社名変更の上引き継ぎました。国鉄で使用していたキハ22を譲り受けて使用していましたが、2001年3月をもって廃止となりました。

キハ85-1(←国鉄キハ22 149)

(上)8D 1991.8.7 陸奥関根
(下)2004.4.18 旧大畑駅構内

キハ85-2(←国鉄キハ22 150)

(上)1991.8.7大畑
(下)2004.4.18 旧大畑駅構内

下北交通廃止後は保存団体の手で大畑駅構内での動態保存が行われています。
秋田県
小坂精錬
小坂鉱山からの鉱産物の輸送を目的として運転されていた鉄道ですが、2009年に廃止されました。1994年までは旅客輸送を行っていました。
(準備中) 
秋田内陸縦貫鉄道
特定地方交通線であった阿仁合線・角館線引き受けて1986年に開業しました。開業当初はキハ22の塗装変更車を使用していましたが、老朽化が激しいことから1989年の全線開業を待たずNDCを導入しました。
 
AN-8801
(上)17D 1989.9.8 阿仁合
(下)2010.8.9 阿仁合
AN-8802
13D 2010.8.9 合川
AN-8804
205D 2010.8.9 八津

この車両のみ登場時のカラーを維持しています。
AN-8805
17D 2010.3.7 阿仁前田〜前田南
AN-8806
11D 2010.8.9 阿仁前田
AN-8807
115D 2010.3.7 阿仁前田〜前田南
AN-8809
107D 2010.8.9 比立内
AN-8901
96D「弘前城とさくら号」
2003.5.4 弘前

AN-8902
(上)1001D「もりよし1号」 1989.9.7 阿仁合
(下)96**D「角館武家屋敷とさくら号」 2005.5.6 早口〜下川沿
AN-8903
1001D「もりよし1号」
2006.4.30 阿仁前田〜前田南
AN-8905
1003D「もりよし3号」
2000.6.9 鷹巣〜西鷹巣
AN-2001
1001D「もりよし1号」
2006.4.30 阿仁前田〜前田南
由利高原鉄道
特定地方交通線の矢島線を引き受けて1985年に開業しました。独自仕様の気動車を導入していましたが、2001年から順次更新が行われています。
YR-1003
22D 1998.6.18 川辺〜矢島

開業時に導入されたYR-1000型はNDCで一番最初に登場した車両ですが、この系列のみ車体長が14.8mと短いのと偏心台車を履いているのが特徴です。
YR-1501
2010.8.9 矢島

YR-1000型をリニューアル改造した車両で、1004以外の4両が改造されました。
YR-1503
13D 2010.8.9 前郷
YR-1505
2010.8.9 矢島
  YR-2002
2010.8.9 矢島

イベント対応として登場した車両です。 
岩手県
岩手開発鉄道
大船渡にある石灰石輸送を目的とした鉄道ですが、1992年までは旅客輸送を行っており、2両の気動車が使用されていました。
(準備中) 
三陸鉄道
1984年に特定地方交通線の国鉄久慈・宮古・盛の各線を引き受け、工事途中で中断していた区間を含めて開業した鉄道です。開業時に気動車が新製されましたが、一部の車両で改造が行われています。
1985・1986年夏季に運転された直通列車「シーガル」(ヘッドマーク付)の写真を募集中です。
36-101
5111D
2001.7.21 白井海岸〜堀内

開業時に導入された36型のグループです。


36-103→36-1103
(上)114D 2001.7.21 陸中野田
(中)9425D「リアス・シーライナー」 2004.8.7 八戸〜長苗代
(下)5110D 2009.4.4 宮古

この車両は2002年にリクライニングシート改造を受け、36-1103と改められましたが、この車両に限りそのままの塗装で使用されています。
36-104
96**D団臨「岩手菓子博号」
1998.5.5 山田線山岸〜上米内

1998年に団体列車用としてボックスシート増加改造を受けた車両です。
36-105
113D
2002.7.27 一の渡

この車両も104と同様にボックスシート増加改造を受けています。また、2001〜2002年に「三鉄夢紀行」の広告が入りました。

36-106→36-1106
(上)95**D団臨「岩手菓子博号」 1998.5.5 厨川〜滝沢
(下) 5111D 2002.10.6 白井海岸〜堀内

2001年に「リアス・シーライナー」用としてリクライニングシート化改造がされました。座席は新潟の485系と同じ簡易リクライニングシートに交換されています。
36-1107
9110D「リアス・シーライナー」
2002.7.27 田野畑

1106と同様に2001年にリクライニングシート化改造を受けました。
36-110→36-2110
114D
2002.10.6 白井海岸〜堀内

2002年にお座敷車「さんりくしおかぜ」に改造されました。団体運用のほか定期列車に連結されて運転されるときもあります。
36-201→36-1201
9429D「リアス・シーライナー」
2001.8.13 八戸〜長苗代

200番台は開業時に準備されたグループのひとつで、清涼飲料水の自動販売機が設置されています。
トップナンバーの201は2001年に「リアス・シーライナー」用にリクライニングシート化改造されましたが、2009年に三鉄での車両数見直しにより廃車となりました。

36-202
(上)117D 2002.10.6 摂待〜小本
(下)113D 2009.4.4 宮古

202は2009年にはリニューアル改造を受けました。

36-203
(上)96**D「リアス・シーライナー」
1999.8.13 山田線吉里吉里〜大槌

(下)5121D
2001.9.24 宮古

203は1999年に地球環境保護PRのラッピングを施された「リアス・エコライナー」として運転されました。
36-205
9114D「リアス・シーライナー」
1997.8.10 小本

36-206→36-1206
(上)2**D 1992.8.4 釜石
(下)51**D 2001.9.24 宮古

2000年に「リアス・シーライナー」の指定席用としてリクライニングシートへの改造が行われ、1200番台へと改められました。
リクライニングシートは余剰廃車となった勝田電車区の485系から発生したものが使用され、塗装もクリーム色と赤色が反転したパターンへと改められました。
この車両は1201と同様2009年の車両数見直しで廃車となりました。
36-207
9117D「リアス・シーライナー」
1997.8.10 小本

この車両は1997年に開催された「豊かな海づくり大会」のPRのためのペインティングが施された時期がありました。


36-208
(上)96**D「リアス・シーライナー」 1997.8.9 宮古〜磯鶏
(中)52**D「シーライナーサポート」 2004.8.8 さかり〜陸前赤崎
(下)112D 2009.4.4 田野畑

36-209
(上)96**D「リアス・シーライナー」 1997.8.9 宮古〜磯鶏
(下)113D 2001.7.21 陸中野田

追加増備の1両でビデオモニターを装備している車両です。
この車両も1997年に開催された「豊かな海づくり大会」のPRペイントを施されていた時期がありました。
36-301(←横浜博覧会協会112)
(上)9631D「フォルクローロ遠野号」 1995.7.9 宮守〜柏木平
(下)112D「サーモン」 2001.7.21 普代

1989年に開催された横浜博覧会で運行されたレトロ調気動車を譲受し、1990年に運行開始したのが36-300・400番台です。300番台ではWCが設置されています。
4両とも岩手県の所有で団体等で使用される機会も多かったのですが、モスグリーンの301・401は「おやしお号」として通常は北リアス線を中心に使用されました。2004年6月に引退し現在はミャンマーに譲渡されています。

36-302(←横浜博覧会協会122)
(上)9112D「シーライナーリレー」 2002.7.27 田野畑
(下)443D 2003.11.15 八戸線鮫〜プレイピア白浜

セピア色の302・402は「くろしお号」として南リアス線を中心に2006年1月まで使用され、こちらもミャンマーに譲渡されています。
36-401(←横浜博覧会協会111)
9212D
1992.8.4 釜石

1992年に開催された「三陸・海の博覧会」釜石会場のアクセス用として釜石〜平田で運転された臨時列車です。

36-402(←横浜博覧会協会121)
(上)442D 2003.11.15 八戸線白銀〜鮫
(下)横浜博覧会時代 1989.8.31 山下公園

36-501
(上)116D 1997.8.10 小本
(下)114D 2003.1.4 陸中宇部〜久慈

事故廃車の補充用として1995年に導入された車両で島原鉄道キハ2500をベースにしています。北リアス線に1両のみが配置され、他の車両と共通で使用されていましたが、2009年の車両数見直しにより廃車となりました。

36-601→36-R1
(上)2005.3.13 久慈
(下)108D 2014.4.6 宮古〜山口団地

レトロ調気動車の老朽代替として導入された車両です。ワンマン対応となったほか従来の36型との連結も可能となりました。
601は36-301+36-401「おやしお号」の代替で製造された車両で、三鉄でははじめての新潟トランシス製となりました。
2014年には36-R1に改番されました。
36-602
90*D 2012.4.1 堀内
36-R3
92**D 2014.4.5 三陸

南リアス線の全線運転再開時に導入されたレトロ車両です。
36-701
2013.2.23 さかり

東日本大震災による津波に浸かり、廃車となった車両の代替として導入された車両です。
クウェートからの支援を受けており、正面にはクウェートの紋章・側面にはアラビア語・英語・日本語による感謝のメッセージも入っています。
36-702
2**D 2014.4.5 さかり
36-703(南リアス線)
8**D 2013.4.6 さかり
36-704
110D 2014.4.6 宮古〜山口団地

2014年の全線運転再開時に導入された36-704〜706は北リアス線に配置されました。こちらもクウェートからの支援を活用しています。
36-705
113D 2014.4.6 宮古
36-706
111D 2014.4.6 宮古
36-Z1
91**D 2014.4.6 宮古〜山口団地

36-704〜706と共に導入された新型お座敷車両です。
宮城県
阿武隈急行
特定地方交通線の丸森線を転換した第三セクターで、1986年の開業時は丸森線区間と同じ丸森〜槻木で国鉄から借り入れたキハ22による運転でした。1988年に全線開通と電化が行われ、使用していた気動車は返却となりました。
→「エリア別気動車写真室>JR東日本仙台支社」内キハ22 148・152・159・160・162を参照ください
くりはら田園鉄道
栗原電鉄に出資していた三菱マテリアルの株式を沿線各町村に分配して第三セクター化として1995年に登場した鉄道です。電気方式も非電化に改められたため富士重工製LE-DCが開業時に準備されましたが、LE-DCは東北ではこの会社のみの存在でした。のちに名鉄からLE-Carが移籍しましたが利用者の減少による経営悪化等により2007年3月をもって廃止となりました。
KD951
**レ 2006.8.5 沢辺

開業時に準備された車両です。
KD952
**レ 2006.8.5 細倉マインパーク

こちらは地元TV局のタイアップ企画による「OH!バンデス号」としてイラスト等が描かれていました。
KD953
**レ 2006.8.5 栗駒
KD11(←名鉄キハ15)
**レ 2006.8.5 細倉マインパーク

通学輸送対策として名鉄から譲り受けた車両で、当時の塗装そのままで使用されました。
KD12(←名鉄キハ16)
**レ 2006.8.5 細倉マインパーク

末期には通学客も減少したことから使用される機会は少なかったですが、KD95型が団体輸送で増結が行われるときに中心に使用されていました。
山形県
山形鉄道
特定地方交通線の長井線を転換した第三セクターで、1988年の開業時にNDC6両が用意されました。6両それぞれに花のイラストが入っていますが、開花順の並びとなっています。1991年には2両が追加されましたが、こちらも花のイラストが入っています。
YR-882
208D 2007.4.1 今泉〜時庭

初期導入車のうちの1両です。YR-882に描かれた花は日本の国花・サクラです。
福島県
会津鉄道
特定地方交通線の会津線を転換した第三セクターで1987年に開業しました。開業時に導入されたNDCは吹き溜まりに突入した場合でも脱線しにくい形状であるのが特徴です。また、後にJR東日本からキハ30・キハ40を譲り受け、「お座トロ展望列車」として使用しています。
AT-105
2320D
2004.11.26 会津若松

開業時に導入された車両で、トイレなしのAT-100型とトイレつきのAT-150型がありましたが、老朽化等により順次置き換えられ、「お座トロ展望列車」に連結されるAT-103を除いて全車廃車となりました。
AT40-1
9003D(団臨)
2003.7.13 阿武隈急行北丸森〜南角田

「お座トロ展望列車」の展望車「風・覧・望」としてJR東日本から譲り受けたキハ40 511を改造した車両です。
AT-502
2320D
2004.12.25 会津若松

AT-100・150型の置き換え用として登場した車両です。トイレなしのAT-500型・トイレつきのAT-550型が製造されました。
AT-502・AT-552は2004年に発行された新千円貨幣の肖像が野口英世となったことを記念して前面および側面に野口英世の写真がラッピングされています。
AT-551
2319D
2004.12.25 会津若松

AT-501・AT-551では野口英世の母・シカの手紙が車体一面にデザインされています。
キハ8503
3116D「AIZUマウントエクスプレス」
2006.11.3 会津若松

名鉄新名古屋〜高山の特急「北アルプス」で使用されていた車両です。高山本線内でJR東海のキハ85系に連結されて運転されたことからキハ85系に準じた基本性能を持ちます。
2001年の同特急廃止後会津鉄道に移籍し、会津若松〜鬼怒川温泉の快速「AIZUマウントエクスプレス」を中心とした運用についていましたが2010年5月に引退しました。