英国パワーの咆哮!!特急「ひだ」

岐阜から飛騨高山を経て富山へと通じるJR高山本線。この路線で運行されるのが特急「ひだ」です。運転開始時から使用されていたキハ80系の老朽化により、1989年からは新型気動車キハ85系が投入されました。ご存知のとおりキハ85系にはイギリス・カミンズ製C-DMF14HZを各車両2基搭載し、2段直結式のコンバータの組合せによりスピードアップも図っています。翌年には全列車がキハ85系へと置き換えられたほか、1991年には同系をベースとした名鉄8500系も登場しました。
1991年3月に高山〜富山の末端区間ながらも乗車しました。


当日は大阪市内発の北陸ワイド周遊券を使用し、急行「たかやま」で飛騨金山まで乗車しました。
途中の白川口で交換となったのが「ひだ4号」。先頭がキハ85-1と運よくトップナンバーでした。


飛騨金山から高山までは運転期間が残りわずかとなった名鉄キハ8200系の「北アルプス」に乗車しました。
3両にもかかわらず空席が目立ちました。

高山では1時間のインターバルがありました。構内には名鉄キハ8500系の姿が見えましたが、キハ40に隠れて姿が見ることはできませんでした。街中をさらりと歩いて15時06分発の1027D「ひだ7号」に乗車しました。1ヶ月前の発売開始日にみどりの窓口で先頭車の一番前の席を確保したのですが、1A・1B席は取ることができず1C席となりました。
到着した「ひだ7号」は富山方の先頭車は貫通型の100番台だったのは残念でした。乗車してみると車内はほとんどが埋まっていましたが、1A・1B席は誰も座っていなかったので調整用だったようです。
定刻に発車したものの、最初の停車駅・飛騨古川を発車するも速度が伸びません。そのとき、「お客様にお知らせいたします。この先、雪崩の危険があるため速度を35km/hに落として運転いたします。」
確かに急峻な地形が両側に迫ってきました。高山付近よりも雪が少し深くなってきているようにも見えます。そんな中、トンネルに入りました。と同時に加速。カミンズのエンジンが唸りをあげます。スピードメータは見えませんでしたが70〜80km/hまで上がりましたでしょうか。一気に息を吹き返した感じですが、トンネルの出口が近づくとこれまた減速開始。再び35km/hまで下がりました。何度か繰り返して30分ほどの遅れで到着した猪谷からは規制も解除。
越中八尾では遅れたこの列車と交換する上り列車が待っていました。
結局富山へは遅れを持ち越す形での到着となりました。